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「待機児童」はどうなっているのか

「コロナ」禍とその対策に目を奪われがちですが、その中でも、大切な政策課題が日々、動いています。今年4月時点での「待機児童」の状況が、区議会の所管委員会で報告されています。二つ、保育所等の待機児童と学童クラブの待機児童です。

まずは保育所等の待機児童から。区の公式の数字では、4月1日現在の待機児童は「11人」でした。全員が1歳児です。“公式の”と言うのは、待機児童の定義が複雑でかつたびたび見直しをされていて、数える視点や方法によって数字が違ってきてしまうからですが、いずれにしても、待機児童は「0」にはなりませんでした。

本年4月に新たに私立認可保育所16か所を整備するなどして、定員760名を確保してございます。こうした増加を続ける保育ニーズに対応するため、区議会の皆様からの支援もいただきながら、これまで全国トップレベルの定員増を実現してございます。
その成果は着実にあらわれていると考えてございます。本年4月には、待機児童ゼロを達成する見込みでございます。

今年2月の区議会予算特別委員会で、保育課長はこう答弁していました。「待機児童ゼロを達成する」。かなり自信があったのだと思います。しかし、今年もまた「ゼロ」にはなりませんでした。

ただ、区の言う「待機児童」ゼロは、認可保育所などの認可された施設・事業を希望しながらかなわなかった人の数では決してありません。この二つの数の違いをグラフにしてみました。

「認可保育所等」というのは、法律に基づいて設置されもしくは運営されている施設や事業、具体的には保育所、認定こども園、そして小規模保育や家庭的保育などの地域型保育事業のことを指します。こうした施設や事業は区が利用の調整をするのですが、調整にもかかわらず利用できなかった人数は、単純に計算すればこの4月で665人になります。この数字自体も、保育基盤を整備する努力が続く中で確実に減ってきてはいますが、それでもなお大変な数てあることに変わりはありません。

この665人がなぜ「11人」にまで減ってしまうのか。その仕組みは次の記事で。(つづく)

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