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「考える会」は何のために開かれたのか? ~光四中「閉校」問題~

光が丘第四中学校の閉校問題について、さらにもう一つ投稿します。
「光が丘第四中学校の教育環境を考える会」という会がありました。8月4日、18日、9月2日、16日の4回の会合の後、解散してしまった会ですが、実は、この「考える会」が四中閉校問題の中で大変大きな役割を果たしました。いや、果たさせれられてしまいました。
「考える会」の目的は、「教育上の課題を共有することにより、生徒にとってよりよい教育環境を実現するための今後の方策について検討する」(7/12委員会資料)ためとされていました。そして、第3回が終わったあと、教育委員会は四中を閉校とする方針案を議会に示したのですが、その時こう言ったのです。閉校方針は、「生徒数・学級数の状況及び『考える会』でのご意見を踏まえ」てまとめたものである、と(9/12委員会資料)。
こういわれると、「考える会」では、閉校方針が了承されたと思ってしまいます。事実、9月12日の資料には「考える会の状況」として会で出た主な意見というのが紹介されているのですが、そこには、閉校に反対する意見は一つも出てきません。「考える会」は、PTAの会長・副会長、学校評議員、光が丘地区連合協議会代表3人、学校長推薦が2人、そして学校長で構成されていました。そうか、こういう皆さんが閉校に対して強い異論もなく終わったんだと、たいていの議員は思ったはずです。
しかし、違いました。全然、違いました。情報公開請求をかけて、やっと出てきた会議録を見て驚きました。第3回、つまり閉校方針案を議会に出す直前の会では、こんな発言が続いていたのです。
○内容が重すぎて何も言えない。実際にかかわる親にとって本当に厳しい話で、辛すぎる。
○初回の会では意見を聞いてもらえるようなスタンスであったが、実際は光四中が閉校になることは決まっていた。意見を聞いてもらえず悲しい。
○小学校の統廃合よりも重い内容である。
○校長も保護者も神経を逆なでされているようなもの。すべて教育委員会の方で決まっていた。委員が要望を出しても聞いてもらえないのではないか。
○いっそ上意下達の方がまだあきらめがついた。「意見は聞いてあげました」というのは腹が立つ。どの時期に閉校を打ち出すのが子どもにとって負担がないのか、さかのぼって今後は十分考えてほしい。今回の流れは他校の閉校の際にも生かせるし、生かしてもらわなくては困る。

PTAの方とお話しした時も、自分たちはさんざん反対した、見直しを求めた、でも決まったことだからという感じでどうしようもなかったというようなことを話しておられました。まさに、この議事録の通りです。
ひどい話です。会の中ではもう既定の方針のように教育委員会が強く閉校に話を誘導しようとする。そして、外向きには、まるで学校関係者がこぞって閉校を(たとえ不承不承であれ)受け入れたかのように説明する。いやはや、本当にひどい。
議事録を読んで、はっきりしました。「考える会」は、本当に形だけのものだった。学校関係者の合意も納得も、全く整っていなかったということです。こんな乱暴なやり方で学校をつぶしていくとは、なんという教育行政か…。

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