石神井「再開発」は“適法”か? ① ~都計審部会の議論から~

「石神井公園駅南口西地区市街地再開発事業」の新しい動きです。事業の主体となる再開発準備組合から区に対して、景観条例16条に定められた事前協議申請が出されました。まちづくり条例や紛争予防条例などの手続き、そして地区計画などの都市計画変更につながる動きの第一歩ということになります。

この再開発計画は、果たして練馬区のまちづくりのルールに照らして問題はないはないのか。とくに103mというその高さは、許されるのか。議会内外で繰り返し取り上げられてきたこの重大な争点についても、結論を出すべき時期が近づいてきました。
石神井公園駅南口の地域で建物の高さ、大きさについてどのようなルールが定められているかを改めて確認しておきます。一つ目は、地区計画です。

石神井公園駅南地区地区計画
建築物等の高さの最高限度(駅前商業地区)  35m以下
ただし、現に存する建築物のうち、その高さが、高さの最高限度を超える建築物で、区長が別に定める基準に適合し、周辺環境への配慮がされていると認める場合および面積1,000㎡以上 の敷地で、区長が別に定める基準に適合し、市街地環境の改善に資すると認める場合は、この限りでない。

後段の但し書きの「別に定める基準」については、要綱で詳細が定められています。それによると、空地の確保などさまざまな条件を満たしたうえで50mまで認めることとされています。高さは35m以下。特例を使っても50mまで。これが今の地区計画のルールです。今回の市街地再開発予定区域は、この「駅前商業地区」の中にあります。

もう一つは、景観計画です。
練馬区は、景観法に基づいて区全域を景観区域に指定し、開発行為に当たって守るべき景観形成基準を定めています。中でも重点的に景観形成を進める地域を「景観まちづくり地区」に指定しているのですが、石神井公園駅から都立石神井公園に至る石神井公園周辺地区81.8haもその一つです。(下図)

「景観まちづくり地区」では、その地区固有の詳細な景観形成基準が定められています。今回の再開発計画との関係でいえば、特に問題になるのは建物の高さ・規模に関する次の二つの基準です。

●周辺の建築物群のまちなみとの調和を図り、著しく突出した高さの建築物は避ける。
●石神井公園からの眺望の中で突出しないよう高さを抑える。

この二つのルールに対して、区は
①地区計画については、再開発区域を高度利用を目的とした特別な地区に指定し、あわせて地区計画を変えて35mの高さ制限を取り除けば問題ない
②景観形成基準については、駅北口の再開発ビル(ピアレス)と南側富士街道沿いにできたプラウドタワーの二つの超高層ビルとはスカイラインも統一され、高さも突出していない
という見解に立ち、再開発ビル計画は問題ないと強弁してきました。この強弁が通用するのか。それは、地区計画や景観計画という法令に基づくルールは適切に守られているかという問題、いわば「再開発」計画の適法性を問う論点でもあります。そして、この問題を正面から取り上げた議論が、都市計画審議会の高度地区・景観まちづくり部会で繰り広げられました。(つづく)

 

|2019-10-22T20:22:46+09:002019年10月13日|コメントはありません

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