保育園「委託化」の”今”

保育園の民間委託について、久しぶりに取り上げてみます。これのまでの「委託化」はこの表にように進められてきました。

練馬区立保育園の民間委託化が始まったのは、2005年。光が丘第八保育園を皮切りに、2016年度までに合計で20園が民間委託となりました。この間、委託に伴う大小の混乱が繰り返され、委託に直面した保護者の不安と負担もまた変わることなく続いてきましたが、練馬区は、委託はうまくいっているという評価を譲らず、2020年度からの10年間でさらに20園を民間に委託するという方針を決めました。

最初の20園の委託化、仮に第一次の委託化と呼びますが、この中では委託の最大の眼目は財政効果でした。

「区立保育園の運営に民間活力を導入し、効率的な運営を行うことで、財源を確保し、保育サービスを充実する」
           (平成21年度~28年度 区立保育園民間委託について)

「効率的な運営で財源を確保する」ことが第一次委託化の最大の目的でしたし、委託をすることで経費がどれほど安くなるかということを区も、議会の与党筋も競うように語ってきました。経費が削減できるのは要するに人件費が抑えられるからなのですが、保育士を安上がりに調達することへのためらいなど、まったくなかったと言っても過言ではありません。
2020年度からの第二次の委託化計画を始めるにあたって、区は、委託の目的、大義名分を大きく転換させました。こうです。

「保育事業に民間の力をさらに活用することで、保護者の多様なニーズに応え、サービスを充実すること」
           (区立保育園の民間委託説明会資料)

今は、議会でも経費削減、財源確保が委託化の目的であるといった見解はほとんど聞かなくなりました。かわって、サービスの充実、それも延長保育等だけではなく「事業者独自の特色ある保育の導入」が委託化の目的として強調されています。そして、第一次の際は区立・私立を合わせた全認可園の中で半分程度は直営で残すという説明でしたが、今や区はすべての区立園を委託に移す意志を隠さず、さらには委託園を民営化するという次のステップについても実務的な検討を進めています。

15年にわたる保育園「委託化」については、私自身もとても深く関わってきました。15年の間に保育そのものを取り巻く環境も激変し、この15年の歴史をしっかりと振り返るべきという思いも強くありますが、ここではごく最近の「委託化」の状況を象徴する出来事をいくつか報告をしておきたいと思います。 (続く)

|2020-03-25T15:36:09+09:002020年3月25日|コメントはありません

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