「防犯カメラ」問題 ~予算委員会での締めくくり質疑~

先の投稿で、一般質問でのやり取りを紹介しました。捜査機関以外のものにカメラを見せたのは「個人情報保護条例16条3項3号」に基づく、そんな答弁でした。この答弁を踏まえ、予算特別委員会でさらに質疑を重ねました。まず、その全体を紹介します。コメントは改めて。


予算特別委員会(2020年3月4日)より。※未定稿です。正式な議事録ではありません。

池尻成二委員 86ページ、情報公開および個人情報保護制度運営費からお聞きしていきたいと思います。
2017年度、18年度の2年間に、図書館の防犯カメラの画像が外部に提供されたケースが16件あったということがわかりまして、一般質問でこの防犯カメラ運用にコンプライアンス上の問題があったのではないかという趣旨で質問させていただきました。そのときの答弁を踏まえまして、何点か、お聞きしていきたいと思います。
まず、16件のうち、捜査機関ではない一般の区民に、直接、防犯カメラの映像を提供したケースが5件ありました。
一般質問では、これらの外部提供は、個人情報保護条例の16条第3項3号に基づき対応したというご答弁だったのですけれども、この対応については、条例の解釈運用上、適切であったのか、あるいは問題があったと考えていないのか、まず、条例所管の認識を改めてお聞かせください。
情報公開課長 本件につきましては、個人情報保護条例、先ほどおっしやられた16条第3項3号、「人の生命、身体、健康または財産に対する危険を避けるため、緊急、かつやむを得ないと認められたとき」に該当し、その事案が発生したときに、現場の責任者が緊急で、かつやむを得ないと判断したものと認識しており、妥当なものと考えているところでございます。
池尻成二委員 16条第3項第3号について、今、課長から簡単なご紹介があったのですけれども、条例上は、人の生命、身体、健康、財産等の生活上の重大な危険に直面し、緊急な対応が必要な場合に想定されている条文なのですけれども、具体的に五つのケースを見ておりますと、例えば財布がなくなったけれども、置き引きなのか、紛失かもわからないといったのに対して、訴えた方にカメラを見せたケース。あるいは散歩中の犬をめぐってトラブルがあって、一方の方からの申し立てで見せたケースもあります。
こういうケースも含めて、人の生命や身体、健康、財産等の生活上の重大な危険に直面していると言えるのでしょうか。
情報公開課長 今、お話があった件でございますが、発生したと思われる、本当に、犯罪とまでは言わないにしても、危険にかかわるものにつきまして、個人を守るためには、現場の管理責任者が緊急、かつやむを得ないと判断して対応したものでございます。
人の生命や健康、生活、財産の危険に関することを避けるためにつきましては、保護すべき権利や、利益、守るべき安全の程度の差がさまざまにあります。
緊急、かつやむを得ない場合も本当に状況によってさまざまだと思いますので、こういったものは個別事案に対応して、現場でしっかり対応していく必要があると考えているところでございます。
池尻成二委員 一般的にこういう緊急避難的な対応が必要であることについては、私は否定しませんし、ただ、今回のカメラのケースに関して言えば、この条文を引くのはかなり無理があるかと、正直、感じます。
関連してお聞きしますけれども、この16条3項3号を適用した場合には、同じ16条の6項で、実施機関は3項3号によりタト部提供したときは、その事実を本人、これはカメラ映像に映っていた本人ですけれども、本人に通知しなければならないとなっていますけれども、この通知はなされたのでしょうか。
情報公開課長 本人の特定ができない場合もございます。そういった場合は、通知をすることがございませんし、今回、特定はできなかったということで、本人に通知するようなことはなかったと思います。
池尻成二委員 五つのケースを見ておりますと、少なくとも1件は本人を特定しています。特定しています。通知の努力すらしていないのではないですか。
情報公開課長 個人膚報を守るところということで、現場の意識はあると思います。
そういった通知については対応できていないというところはもしかしたらあるかもしれません。その辺については、私どもは確認できないところでございます。
池尻成二委員 この緊急避難的な対応は非常に重大な対応です。だからこそ、裏腹で、本人への通知という規定があえてあるわけで、もし現場の管理者が、判断なさった方がこの16条3項3号を適用してということが本当に意識としてあったならば、当然ながら、6項の対応もなされるはずでした。私は、ある意味で、後づけでいろいろと条例上の理屈をつけていらっしやるのではないかと思わざるを得ないところがあります。
この16件の外部提供については、この条例上の根拠だけではなくて、16条5項で義務づけられた審議会への報告がなされていない。情報提供依頼照会書がとられていないケースかあるなど、さまざまな課題が指摘されています。
全体として、条例、規定が適切に踏まえられていたとはなかなか言いがたいと思っておりますけれども、総括的な認識を改めてお聞かせいただければと思います。
総務部長 ただいまの件でございますけれども、私どもとしては、例えばストーカーにつきまといがされたような女子児童に対する訴えを対応したための対応だとか、さまざまにあるわけでございます。
ただいまの5例につきましても、認識についての温度の差があることは承知しておりますけれども、現場の責任者が緊急かつやむを得ない状況ということで判断したものと認識しておりまして、私どもとしては、16条3項3号については適切なものだった、妥当な判断だったと認識しております。
その他の項目につきましては、全て完全な状態でないことは承知しておりますけれども、私どもとしては、それをもって是非という形については、まだ考えることは少し難しいかと思います。
私どもとしては、この条例を適切に運用することについてはもとより当然でございますけれども、その個々の事例については、ただいま申し上げたとおりでございまして、全体としては、適切なものだった、妥当なものだったと認識しております。
池尻成二委員 ご答弁ですけれども、私としては、これはコンプライアンスの基本にかかわることですので、条例の的確かつ慎重な運用と関連する規定の整備については、ぜひ、鋭意、努力をしていただきたいと今日のところはお願いして、この項は終わりたいと思います。

|2020-03-12T18:02:19+09:002020年3月12日|コメントはありません

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