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「ビル風」は、怖い ~「再開発」の大きな論点~

石神井公園駅南口での「市街地再開発事業」は、高さ35mの高さ制限を撤廃し103mの超高層ビルを建てられるようにするための都市計画「素案」が出され、大きな節目を迎えつつあります。超高層ビルと大きな都市計画道路の建設を柱としたこの「再開発」事業の問題点については、これまでも様々な角度から取り上げてきました。ただ、なかなか突っ込んで論じてこなかったテーマ、しかし住民にとっては極めて切実なテーマとして、「ビル風」の問題を考えてみます。

超高層ビルが生み出す「ビル風」は、本当にひどいものがあります。帽子が飛ぶ、傘の骨が折れるなどは当たり前。自転車が倒れる、前に進めない…それは、しばしば「怖さ」さえ感じさせるものです。
石神井公園駅の周辺でも。すでにある超高層ビル——北口のピアレス・ビルや南口の富士街道沿いにあるプラウド・マンションの周囲でしばしば吹き荒れるビル風に苦しんだ経験のある人は、とても多いはずです。2月6日も、ビル風が吹きました。その時撮影された動画です。時間は15時ごろ、場所は、プラウドマンションの南側、郵便局の横を抜けていく区道です。

2020.2.6 プラウドマンション裏の区道で撮影

もう一つ。こちらも同じ場所になります。

同上

倒れた自転車を起こす男性、ふらつきながらやっとの様子で歩を進める女性。激しく幹を揺らす街路樹…。この日の15時前後の風速は、気象庁のアメダスのデータによると、平均で7m/s前後です。動画が記録している風は、とてもこんなものではありません。
実は、同じ時間、このプラウドマンションから少し離れた区役所石神井庁舎の裏手の様子も、動画は記録しています。それが、こちらです。

2020.2.6 石神井庁舎裏の区道で撮影

同じ日の、ほとんど同じ場所の記録だとは、とても思えません。それだけ「ビル風」は際立っており、「ビル風」の元凶である高層ビルの影響はそれだけ深刻だということです。そして、この街に、しかもすぐ横の区画に、103mの「再開発」ビルが建てられようとしています。

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