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「代替え施設も検討」 ~高野台運動場「廃止」をめぐる質疑から~

高野台運動場の廃止と跡利用をめぐっては、先にこのブログでも簡単に触れました。
この問題で、17日、スポーツ施設を所管する区議会の区民生活委員会でのはじめての質疑がありました。私はこの委員会には加わっていないので、録音を聞かせてもらいました。
各会派から質疑があったのですが、最大会派である自民党の委員の質疑は注目すべきものでした。委員が「会派を代表して発言している」とあえて前置きして
「区民の皆さまも病院などの必要性は認めながらも、自分たちがずっとなじんできたテニスコートや野球場がなくなるというのは寂しい思いがあるのは当たり前」
「病院は病院でしっかり整備します、なくなったテニスコートと野球場も代替え地を早く探す。代替え施設を前提にしているくらいの言い方をしていかないと理解は得られない」
と、高野台運動場に代わるテニスコートや野球場の新設を求めたのに対して、部長がこう答弁したのです。

地域文化部長 つぶす代わりに代替え施設をというのはごもっともなところでございます。私どもスポーツ施設を所管している部としては、その姿勢でいるところでございます。今現在も、とりあえずできるところからということで、既存施設で少しでも枠を増やすということでやってございますけれども、あわせて、新しい施設の可能性についても検討を進めてございます。なるべく早くお話しできる段階まで持ってきて、皆さまにご安心頂けるようなことをこれから進めていきたいと考えているところでございます。

自民党の委員の指摘は、しごくもっともなものと聞きました。使われていない施設、余っている施設ならともかく、区民が現に活用している、そしてこれからも活用されていくだろうと思われる施設をつぶすなどというのは、とにかく乱暴です。しかし、それにしても部長の答弁には驚きました。代替え施設を確保することが「ごもっとも」であり、「新しい施設の可能性を検討している」。もしそうなら、高野台運動場の廃止ではなく移設、あるいは機能の移転ということになります。少なくとも、公共施設等総合管理計画の素案には、こうした考え方は出てきておらず、区の方針の事実上の転換ということになります。
部長の答弁が区長の考え方を踏まえたものであるとしたら(そうでなければ困りますが)、高野台運動場をめぐる議論の土俵は大きく展開します。落ち着いた、前向きの議論にしていくことも可能でしょう。25日からの区議会第4定例会での議論の行方を、しっかりと見守りたいと思います。

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