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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

雨水のダイオキシン ~その後~

 暮れも押し詰まった28日、23区清掃一部事務組合がホームページに「練馬清掃工場の雨水排水ダイオキシン類の測定結果について」という記事を掲載しています。

練馬清掃工場の雨水排水ダイオキシン類の測定結果について

 08年度に行った雨水排水の測定で、練馬清掃工場では6.8pg/lのダイオキシンが検出されました。これは、清掃工場からの排水基準(10pg)こそ下回るものの、一般環境中の水質基準1pgに比べればかなり高く、その原因や対応、さらにはそもそも雨水排水の濃度測定を定期的に行っていなかったことの是非も含め、私も議会内外で何度か取り上げてきました。この問題では、各区からも一組に対して様々に注文が出たようで、最終的に、すべての清掃工場で今後、定期的な濃度測定を行う、そして練馬清掃工場は間もなく解体に入ることもあり前倒しで測定を行うということになり、今回、その結果が公けにされたというわけです。
 公表された測定値は、3つの測定地点で0.033、0.041、1.7pg/lとなっています。前回、6.8が出たポイントは今回は0.033でした。この結果について、一組は「今回の測定結果は、平成20年度の清掃工場雨水排水ダイオキシン類結果(練馬清掃工場を除く)が0.0069~2.6 pg-TEQ/ℓであることから、清掃工場における通常の出現範囲でした」としています。
 わかりにくいコメントですね。事実はその通りでしょう。でも、だからどう考えるべきなのか…。「通常の出現範囲」それ自体は、そのまま許容されうるのか、改善と対策の余地はないのか。前回と比べて値が下がったのはなぜか。偶然的な事情によるのか、灰がこぼれないような管理の徹底が図られたおかげなのか、それとも灰の搬出路などの清掃が功を奏して雨が降る前に流しだされてしまっていたのか。今回、やはり1pgを超える値が出た地点は工場の東側にあるが、ここも灰の搬出路なのか…。
 いずれにしても、雨水排水中のダイオキシンについては、継続的な環境測定が不可欠です。排水が最終的に流れ込む河川(白子川)や地下水への影響の大小についても、客観的に評価することも意味があるでしょう。安心は、リスクに対する慎重な管理と敏感な感性、そして住民へのていねいな情報提供抜きにはありえません。

 遅くなりましたが、一組の一般廃棄物処理基本計画素案に対して提出した意見書を、ホームページに掲載しました。不十分なものですが、よろしかったらご覧ください。
いけさんのホームページ

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