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新年

2016年。賀春
「めでたくもあり、めでたくもなし の新年を迎えました」
長くお世話になってきた方からの賀状に、こうありました。そうですね。希望にあふれる、とは言えず、未来が明るい、とも言えず。年を重ねてよかった、という実感にも遠く。
たくさんのことに取り組み、力を尽くしてきたつもりだけれど、しかし、時代は確かに大きな、危うい歯車を回してしまった。そんな2015年の、重く息苦しい空気がまつわりつく中での年越しでした。
それでも、年に1回のけじめは先人の知恵。同じように明ける朝、同じように上る陽に、何かをリセットしたい思いを重ねる。
また、頑張ろう。もっと、頑張ろう。今年は、きっと…

元旦、家を出て離れている二人の息子と落ち合う場所を富士のふもとに定めて、少しばかり遠出をしました。間近かで見る富士は、素晴らしい好天に励まされて、何時になく凛としていました。
富士のふもとにある忍野八海に、初めて行ってきました。富士山が受け止め、湛え、守り磨いた伏流水が流れ出る湧水の池。よいところですね。あの高嶺の雪が、この「水」となる。頂の透明感の秘密が、わかった気がします。
とはいえ、あらためて思いました。自分にとっては、やっぱり富士よりも、例えば阿蘇なのかな。阿蘇の広大なカルデラが涵養する水は、おそらくは富士の比ではないのでしょう。阿蘇山ろくの湧水源は、池山水源にしても白川水源にしても、圧倒する水量だけでなく、人が近づきがたいと感じさせる威厳のようなものがあります。
富士を訪ね、家族が顔をそろえ、年明けらしいさわやかな気持ちにさせてもらったうえで、今年はやっぱり阿蘇の広大さと強さを自分の宝にしたい。そう思いながら帰ってきました。

時代は、良くありません。時代を動かす社会の推進力たるべき、議会と議員の劣化は甚だしい。国政から区政まで、押したら何倍もの力で跳ね返される。一歩進んだと思ったら、百歩の後退を強いられる。一つの勝利を、百も千もの敗北が飲みつくそうとする。一人の議員としてだけでなく、時代がそんな実感の中で動いているように感じます。負けない力でありたい。
議員になって間もなく丸13年。最初に選挙に出てからは、もう25年目になります。重ねた年数ほどには、経験も知識も、洞察も技量も、深めてくることができたと信じたい。一人でも多くの同志を求め、一人でも多くの力をつなぎ、良い年にするために、今年もどうぞよろしくお願いします。

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