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外環、「道路区域」決定へ説明会開催

 今週末から来週にかけて、外環道の「道路の立体的区域の決定、道路区域の決定及び区分地上権設定に関する説明の場」を開催する、と国土交通省から情報提供がありました。
 馴染みのない言葉が並んでいますが、道路区域は地表面上に道路を整備する区域のこと。道路の立体的区域とは地上または地下に道路を整備する区域のこと。そして、区分地上権とは地上または地下を使用するための権利のことです。外環道のうち、大泉ジャンクションから東名ジャンクションの区間16kmについては、2009年5月に国が「整備計画」を決定し、法的には事業化の手続きが完了しています。しかし、実際に道路を整備するためには土地を買い、工事をし、施設や工作物を建設しなければなりません。どの土地を買い、どのエリアで道路を整備するかを明確にするために欠かすことのできない手続きが、道路区域(道路の立体的区域)の決定です。
 外環の本線は基本的には40m以深の「大深度」を使うことになっており、その場合は道路区域を定める必要はありません。しかし、東名、中央、関越の3つの高速道路との結合部(ジャンクション)は一般道へのインターチェンジも含め地上構造になることが避けられませんし、ジャンクションとは関係のない青梅街道インターチェンジも地上からの開削工事になります。さらに、本線についても、構造上40mよりも浅い部分に入るところがあるようです。
 道路区域の決定が必要なこれらのエリアのうち、3つのジャンクションの周辺地域については、すでに2010年に区域決定が行われ、準備工事さらには本体工事の一部が始まっています。しかし、ジャンクション周辺以外の本線のうち大深度以外の部分、さらには青梅街道インターや中央道ジャンクションにつながる東八道路インターの部分は区域決定は終わっていませんでした。これらの区域を定めることになった、それに先だって説明をする。これが今回の「説明の場」の趣旨です。
 「説明の場」は、以下の予定で開催されます。

大泉ジャンクション地域 8月23-24日 いずれも7時から 大泉東小学校
(仮称)青梅街道インターチェンジ地域 25-26日 いずれも7時から 上石神井小学校
(仮称)中央ジャンクション地域(北側) 8月30日、9月1日 いずれも7時から 三鷹市立北野小学校
(仮称)中央ジャンクション地域(南側) 8月28日、31日 いずれも7時から 調布市立滝坂小学校
(仮称)東名ジャンクション地域 8月29日7時、9月1日10時 いずれも世田谷区立明正小学校

 道路区域の決定は、外環道本線全体にわたっていよいよ事業に着手するという宣言です。しかし、例えば青梅街道インターチェンジ周辺のように、地権者も含め地域の合意が全く整っていないところもあります。このまま強行するのでしょうか? また、『対応の方針』で検討や対策が約束されたさまざまな事項、大きなところでは換気所や八の釜憩いの森のことなどはどうするのかも、いまだに全く明らかにされていません。「区域決定」の手続き自体は、一片の告示で済むものかもしれません。しかし、現実の事業の中でそのことの持つ重みは、しっかりと肝に銘じてもらいたいと思います。

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