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「高架」か、「地下」か ~西武新宿線の連続立体交差化~

西武新宿線の連続立体交差事業が、新たな段階に入ろうとしています。

連続立体交差事業(連立事業)というのは、鉄道の立体交差化と道路整備を一体的に行い、踏切などの交通課題やまちづくりを進めようというものです。もう50年近くも前に、当時の建設省と運輸省が協定を交わして以来、特に都市部の鉄道・道路事業の主要な手法として使われてきました。
練馬では、この間、西武池袋線で連立事業が行われてきましたが、高野台~大泉学園駅間が今年3月に完了。舞台は、西武新宿線の方に移っています。西武新宿線では、中野区間(中井~野方駅間)が現在、事業中です。それに続く野方~井荻区間、井荻~東伏見区間がいつ動き出すのか。とくに後者は、上石神井や武蔵関という練馬区内の駅を含み、区も区議会も、そして地域の区民の皆さんも、たいへん関心の強いところでした。
この西武新宿線の野方以西について、国交省がこの3月、着工準備採択という手続きを行ったことがわかりました。野方~井荻、井荻~東伏見の二つの区間の同時採択です。
     ※下の表は国土交通省が2017年度に予算化した事業のリストから。

着工準備採択というのは、事業認可と補助金交付の権限を持つ国が事実上のゴーサインを出し、法的な手続きのための関係者の協議が始まる節目の手続きです。これを受けて、今、東京都、西武鉄道、関係自治体は次の手続き、都市計画決定に向けた検討を進めています。
実は、新たに準備採択された区間は「高架」になるのか、「地下」になるのかも決まっていません。立体交差には、鉄道を上にあげる「高架」でもできますし、地下にトンネルで通すやり方もあります。西武池袋線は今のところすべて高架方式ですが、新宿線の中野区間は実は地下方式です。
鉄道が高架になるのか地下に入るのかは、たいへん大きな選択です。この点での議論は、少なくとも練馬区議会のレベルではほとんど進んでいませんが、地域も巻き込んで大いに検討の視野を広げたいところです。

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