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「定額給付金」

 「定額給付金」、話題になっていますね。国政の特定の政策(かな?)が、身近でこんなに話題になるのも珍しいかも。悪いことではありません。
 そして、けっこう多くの人が、しかも断固たる口調で、「なんてくだらない!」と言うのを聞くと、さらに興味深い…だって、誰だって懐が暖かくなること自体、悪い気はしないはずです。それでも、「ありがたや…」とか「もらえるものなら何でも…」と考える人ばかりではないというのは、ちょっと新鮮な発見です。
 しかし、当然かもしれません。矮小、というか、無思想というか…何がいやかといって、国から「頂く」、「得をした」というこの感覚ほどいやなものはないのです。封建時代の昔なら、有無を言わさず巻き上げた年貢をたま~に領民にばら撒いて歓心を買うという、そんなこともあったかもしれませんが、今どき民主主義の時代ですよ。私たちは、主権者として、公的な福祉と普遍的な目的を持った支出のために、自覚して税金を払うべきであるし、払いたいと思っているんですよ。余分に税金を払いすぎたというのなら、しっかり減税でかえしてほしい。ちゃんと政策的な目的を持って給付金を組むというのなら、少なくとも全国民が一律に受け取るなどということはやめてほしい。それが筋というものです。

 この「定額給付金」には、ただ、お金をもらってうれしいという以上の、どんな意義や目的がこめられているんだろう? 1回こっきりの給付金に、どんな効果が期待されているんだろう? で、給付金に使われた財源は、誰かがどこかで穴埋めするのかな?? わからないことがたくさんあります。
 「定額給付金」を支給するのは、「自治事務」、つまり各自治体が自らの意志と責任において実施すべき事務になるようです。国が法律でも立てて、国の責任において実施するのかと思ったら、そうではないらしい…とすると、各自治体は、なぜこの給付金を実施するのかみずから説明する責任が生じます。当然、予算をはじめとして議会の議決を必要とすることも出てきます。いや、予算だけでなく、組織再編やら、個人情報の手続きやら、はたまた「所得制限」の扱いやら、事業の前提としてやるべきことがたくさん出てきそうです。こりゃ、区は大変だ…。
 でも、自治事務である以上、私たち議員はしっかりと関与し、チェックすべき立場に立つことになります。よし、おおいに議論してみよう、っと。

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