Access
池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

「原発」ってなんだ?

 27日、武蔵大学で「核・原子力のない未来をめざす市民集会」があり、参加してきました。参加者は160人を超えたとのこと。主催者のご苦労も報われたに違いない、なかなか充実した講演会でした。
 講師の小出裕章さんは京都大学原子炉研究所に所属。「原子力」研究・開発の第一線に身を置きながら、あるいは身を置くがゆえにというべきか、核分裂エネルギーとその社会的「利用」に伴うリスクについて警鐘を鳴らし続けている方です。研究者らしい科学的な誠実さの伝わる、それでいてとても歯切れのよい、かつ分かりやすい語り口で、主催者の方も話していましたが、2時間近く、まったく眠くなることのない講演でした。
 核エネルギーの持つ独特な力、侵襲性についてのお話、東海村JCO事故のことなど、印象に残るお話は数々ありましたが、個人的には、放射能研究の大道を拓いたキュリー夫妻のこと。妻マリーとその娘は白血病、夫のピエールも体がぼろぼろになる中での事故死と、核エネルギー、原子力がそもそもの出発点から被ばくによる犠牲を常に伴ってきたという事実は、考えてみれば当たり前のことなのですが、あらためて強く印象に残りました。
 そう、そして上関原発のこと。中国電力が瀬戸内海の小さな島に新たな原子力発電所の建設を計画し、地元の住民の皆さんの長く、地道な反対運動が続いています。一帯は豊かな生態系を育む貴重な自然の残る地域ということもあり、幅広い人たちが建設中止を求めて声をあげているとのこと。ぜひ関心を持っていきたいものです。

コメント