「合意形成」は計画変更の大前提 ―外環の2(地上部街路)―

 外環の2・地上部街路の都市計画変更に関する記事(「公聴会」は開かないのか? ~「外環の2」の都市計画変更~)の補足です。

 記事にも紹介した「都市計画運用指針」は、都市計画の決定・変更手続きにおける「住民参加」、「住民合意」の意義についてこう書いています。

「近年、行政一般に対して、行政手続の透明化や情報公開、説明責任の遂行が求められており、都市計画のように国民の権利義務に直接影響を与えることとなる行政手続については、特にその要請が高まっている。また、環境問題や少子・高齢化問題に対する関心が高まる中で、住民自らが暮らす街のあり方についてもこれまで以上に関心が高まっており、都市計画に対して住民自らが主体的に参画しようとする動きが広がっているところである。
このため、今後の都市計画決定手続においては、以上のような状況を十分踏まえ、都市計画に対する住民の合意形成を円滑化し、都市計画の確実な実現を図る観点から、これまで以上に都市計画決定手続における住民参加の機会の拡大、都市計画に係る情報公開及び理由の開示等に意を用いていくべきである。」

 立派な記述です。遠い昔、半世紀も前に整理された道路の都市計画は、「住民参加」や住民の「合意形成」という問題意識はほとんどなく、もちろん議会でオーソライズされるわけでもなく、さらに言えば大きく見誤った交通需要予測に頼ったものでしかありませんでした。その後の検証・見直しも、実際には実態に合わせた後追いの微調整と取り繕いという印象は免れず、とくに東京の場合は都市計画道路の見直しは遅々として進んできませんでした。しかし、これだけ時代状況・社会状況が変わり、住民の意識が大きく変化した中で、都市計画の見直しは避けられないテーマであり、そしてこの見直しにあたって、かつてのように“上から”、当該住民が与かり知らないところで計画が決まっていくということは許されるはずがありません。半世紀の間に関係する住民はけた違いに増え、そして半世紀にわたる暮らしの中で、それらの住民の生活はしっかりと地域に根を張ってしまったのですから。
 都市計画が「国民の権利義務に直接影響を与える行政手続き」であるという認識は、大切なことです。権利義務に直接、影響を与えるからこそ、説明責任を全うし、住民合意をしっかりと取り付ける責務が生まれます。都市計画運用指針も、単に行政担当者の実務に対する指針であるだけでなく、「住民参加」「住民合意」を図るための指針でもあるということを、東京都や国にも肝に銘じてもらいたい。都市計画案の前段階での公聴会開催を事実上、義務付けているのも、こうした基本的な考え方と一体のことです。「参加」と「合意」のない都市計画決定は、認められません。

|2014-07-11T10:18:00+09:002014年7月11日|コメントはありません

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