「騒音」を感じる ~「外環の2」計画の異様さ~

 外環の2(地上部街路)と「騒音」問題、前回10日と11日の記事以来、いろいろとこだわっています。そもそも、私たちはどの程度の「騒音」の中で暮らしているんだろう?
 練馬区が「騒音計」の貸し出しをしていること、ご存知ですか。まずは身の回りの騒音を図ってみようと、この騒音計をお借りしてあちこち測定してみました。とても興味深い経験でした。

     ➡区の騒音計貸し出しについてはこちらから

 まず、平日の午前9時、私の事務所の中から。ちょうど男5人の会議、6人がけ程度のテーブルの真ん中に測定器を置いてみます。議論が白熱しても、75dBはまず越えません。隣ではプリンタが動きっぱなし。扇風機が回っています。アパートの1階で、前は区道。ガラス戸です。
 話し声を止めコビー、パソコンの電源を落とすと40を越えることはありません。さらに扇風機を止めると35を下回ります。時々外を車が通り過ぎると、そのときだけ42や43になり、大きなトラックが通ると瞬間的に55まで上がりますが、まぁそんな感じです。
 次は、区内でも有数の交通量と言われる谷原交差点の目白通り下り方向です。歩道の外側縁に立って測ると、信号停止時で65dBから75dB。青に変わって動き出すときは85近くまであがります。1日6万台、片側3車線、そしてトラックの多い幹線道路は大体こんな感じなのでしょうか。続いて、谷原交差点すぐ近くのファミレスに入ります。10メートル四方内に10人ほどの女性客がひっきりなしのおしゃべり中。これで60台、たまに70を超す感じです。
 こうしてみると、だいたいの感覚がつかめます。住宅地であれば、特段の騒音源が動いていない限り、40dBを超えることはそうそうない。窓や扉を閉めた部屋の外を車が通った時は、瞬間的に50を超す程度。そして、人が大きな声で近くでしゃべっていて60台。幹線交通の沿道では80を超すことも。
 これを前提に、前に触れた外環の2の騒音をめぐる議論を思い出します。東京都は、幹線道路沿道に特例として認められた環境基準(昼70dB夜65dB)を持ち出して、外環の2ができてもこの基準は満たせるだろう、だから環境は守れるだろうと、こう言っています。しかし、70-65というこの基準は、生活環境としては途方もないものだとよくわかります。そもそも、環境基準は、瞬間値あるいは短時間値ではありません。常時、平均してこの程度の騒音になるというのが環境基準の考え方です。等価騒音レベルとは、「ある時間内で変動する騒音レベルのエネルギーに着目して時間平均値を算出したもの」(横浜市)、「変動する騒音のレベルのエネルギー的な平均値」(環境省)です。つまり平均がこれであって、ある瞬間、あるいはある限られた時間に限っての最大値ではないのです。夜間(22時~6時)の間、平均して65dBの騒音がずっと続いているという状況が生活環境としてどれほどすさまじいことか…。
 騒音計を返す前に、石神井公園・松の風文化公園の西側、野鳥の森の北にあたる区道で測ってみました。外環の2の計画線のすぐ近くです。時間は午後4時。道路を掃く竹ほうきの音、たまに通るバイクや車の音、公園の樹木に手を入れている作業員の声、それらをのぞけは50を越えることはありません。大半の時間は40dBを下回っています。しばしば聞こえる鳥の鳴き声がいちばんの“騒音”ではないか?と思えるほどです。日中の屋外にして、こうです。
 あらためて外環の2がもたらすであろう環境の悪化、そしてそのことを故意にか無意識にかはともかくあいまいにし隠す東京都の説明のあり方に強い不安と不信を感じます。

|2014-06-24T10:57:00+00:002014年6月24日|コメントはありません

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